子どもたちも大きくなり、四人の休みを合わせることが難しくなってきた。残念ではあるが、仕方ないことである。

娘も二十歳になり、春に友達とニューヨークへ行くという。アルバイトで貯めたお金で行くというし、ニューヨークには義妹もいる。反対する理由もない。

そんな話を聞いていると、私の中のそぞろ神が心をくるはせ、どこかへ旅したいという気持ちがふつふつとわいてきた。

では、どこへ行くか。

旅先は日程とリンクする。

バイトやら遊びやらで年末忙しい娘を除く3人の空いている日は5日間、

遠くは無理だから、直行便のある都市にしたい。滞在費も含めてあまり高いところは厳しい。時期的に暖かいところにしたい。

・・・ということで、今回は高雄に決定!

高雄といっても京都ではなく台湾の方である。

出発は28日、11時25分のタイガーエア、帰りは1月1日、14時15分のピーチ。

去年のタイ・ラオス・ベトナムの旅以来の海外旅行でとっても楽しみである。

まづは股引の破れをつづらう。






8時5分、近鉄奈良駅発のリムジンバスは順調に高速道路をひた走り、予定時刻 ほぼちょうどに関西国際空港第1ターミナルに到着した。

私たちが予約している タイガーエア (タイガーと聞くと何となくダメ虎を思い出してしまう) は座席指定が有料なので、少しでも早くチェックインして、家族が並びの席に座れるようにしたい。

バスを降りて 早足でカウンターへ行くと、すでにチェックインが始まっていた。すばやく列の最後尾に並ぶ。

カウンター上部のモニターには GALAXYNOTE7 は持ち込めませんとのインフォメーションがあった。持っている方はご愁傷様である。

タイガーエアタイガーエア


順番が来て、予約番号を告げると、係の女性が苦笑いしながらこう言った。

「予約の名前とパスポートの名前が一致しません」

はあ?

自分の名前を間違えるわけがないと言いかけたとき、彼女はこう言った。

予約の名前の入力がすべて姓名 (ファーストネームとファミリーネーム) が逆になっています。

はあ・・・

「大丈夫ですよ。こちらで修正しておきますから」

「ありがとうございます」

「でも、他の航空会社ならチケットを出しなおすか、買いなおさないといけなかったですね」

「すみません」

もしかして、と思い、帰りのピーチの予約の確認をしたら、ちゃんと姓名になっていた。

みなさんもウエブ予約をする場合は十分にお気を付け下さい。

P.S ダメ虎とか言ってごめんなさい。







出発は20分以上遅れたというのに到着は予定時刻ぴったりだった。

機長がそうとう飛ばしたようだ。

まあ、確かに着陸の振動もほとんどなかったので、きっと腕のいい機長だったのだろう、そういうことにしておく。

高雄国際空港高雄国際空港


空港に着いてからが忙しい。

まずはSIMカードの購入。この春からスマホを買い換えてSIMフリーのものにしたから、海外でもネットが使いやすくなった。

空港にも台湾の通信会社がいくつか店舗を出していたが、中華電信というところがよさげだったので、そこに並ぶ。(その間に嫁さんには両替に行ってもらう、5万円が13300TWD)。

5日間でデータ無制限プランが300TWD。

無事、ネットが繋がったので、空港を後にし、市街へ向かう。移動はMRTと呼ばれる地下鉄。駅で I-PASS という IKOKA みたいなカードを作り、200TWDチャージした。

後でわかったのだが、作るときに 100TWD払ったものはデポジットではなく、カード代として、帰ってこないのだそう。短期間の旅行者だとあまり得ではないようだ。ただ、いちいち行先を見て切符を買う手間を考えたら楽ではある。

高雄 中華電信高雄 MRT


さて、次の仕事はホテルを決めること。

私たちはMRT美麗島駅で降り、周辺をあたった。

この場所を選んだのは美麗島駅が二つのMRTが交差する駅であること、高鉄高雄駅からも近いこと、高雄最大の六号夜市からも近いことと便利な立地であるからだが、実際、ホテルもこのあたりにたくさんある。

まず最初に見せてもらったのが、上陞商務旅館というホテル。休憩の値段も書いてあり、若干いかがわしいが、まあまあ安そうな感じである。

聞くと1泊2000TWD (3人一部屋) で、見せてもらった部屋も結構広い。ただ、30日、31日にすでに予約が入っており、2泊なら大丈夫だが、その後また部屋探しをしなければならないことになる。

とりあえず、他をあたってから考えることにして、次を探す。

裏通りにさっきのホテルよりはちょっとこぎれいな、しかしちょっと高いかも、と思われるホテルがあった。

薇肯商旅 We can hotel薇肯商旅 We can hotel


薇肯商旅 We can hotel

フロントの女性は日本語が話せないので日本語ができるスタッフを呼んできた。

このスタッフ、雰囲気がそのまま大阪のおばちゃんという感じで、とにかくよくしゃべるし、ガハガハと笑う。てっきり関西に住んでいたのだろうと思って聞いてみると、東京の市ヶ谷に15年住んでいたそうだ。

ちゃきちゃきの江戸っ子やん!

・・・で、部屋だが、28、29、30日は1900TWD、31日だけは特別料金で、4080TWD。中も見せてもらったが、さっき見た部屋よりも少し狭いが、こぎれいで清潔感がある。

31日の料金だけが気になるが、おばちゃんによると、大みそかの この日はどこのホテルもいっぱいだというので、ここに決定することにした。

ちなみに設備はというと、エアコン、冷蔵庫、テレビ、シャワー (バスタブなし)、無料wifi、窓あり (ただし、隣のビルの壁)。コインランドリー、朝食、無料レンタル自転車あり。

4泊、3人で予算40000円だったので、約36000円は、

YES,WE CAN である。


薇肯商旅
No. 40, Mingshin Street, 新興区, 800 高雄市, 台湾
HP






朝食べてから、その後、何も食ってない。

LCCは機内食が有料なので、今回も予約しなかった。実際うまそうなものはなかったし、その分、旅先で食べればいいと思っていた。

美麗島駅からMRTの橘線 (オレンジライン) に乗って、終点の西仔彎駅で降りる。

地図を見ているとタクシーの運転手が声をかけてきた。

フェリー乗り場まで80ドルで行くという。フェリー乗り場まで1.1km、全然歩けない距離ではない。いや普通なら歩く距離である。

しかし、道もよくわからない上に値切ってみたら70ドルでいいという。つい乗ってしまった。

腹が減っているので、判断能力も落ちているのであろう。ついつい誘いに乗ってしまったが、

考えてみれば250円である。

ものの10分ほどでフェリー乗り場に到着。ちょうど船が出るところだったのでうまく乗ることができた。

西仔彎フェリー西仔彎フェリー


旗津フェリーは地元の足として高雄市街側の鼓山輪渡站と対岸の旗津輪渡站をつないでいて、自転車やバイクも乗ることができる。もちろん観光客にとっても旗津半島に行くために必要な足である。

旗津半島は観光地としても人気があり、本当は寺院や灯台も観光スポットとして見ておくべきものなのだと思うが、

とにかく今は空腹を満たすことが最優先である。

フェリーターミナルから少し歩くと賑やかな通りに出た。ここ 廟前路は海産物店が多く集まっているので、海産街とも呼ばれている。

通りに並んだ、海鮮の店の中からどこにするか、ガイドブックなどでよく見るのは旗津海産だが、ここは一番客が入っている店に入るということに決め、旗津鴨角海産店という店に入った。

旗津鴨角海産店旗津鴨角海産店


この通りの店はだいたい店の前にケースに並べられた海産物が置いてあり、その中から自分の食べたいものを指さし、調理法を相談するというシステム。これまでも台湾・淡水やフィリピンなどで経験済みである。

ほとんど値段があってないようなものだから、支払いが心配ではあるが、観光客相手にぼったくるような雰囲気ではなかったし、せっかくここまで来たのだから、

日本よりは安いだろうと開き直って、思いきり海鮮を楽しみたい。


さて、今回いただいたものがこちら。

旗津鴨角海産店旗津鴨角海産店


左:海瓜子炒め
海瓜子はあさりよりちょっと大きめの二枚貝。生姜と九層塔と呼ばれる台湾バジルと一緒に炒めてある。ビールにもよく合う。

右:イカのにんにく炒め
店頭の丸のままの活けイカをにんにくと唐辛子で香ばしく炒めてもらった。

旗津鴨角海産店旗津鴨角海産店


左:ボラの白子の煮込み
日本ではあまり見ることが少ないボラの白子。素材にクセがあるのかもしれない。濃い生姜風味の煮込みで出てきた。白子自体はねっとりと濃厚な味わい。

右:ほうれん草炒め
少し野菜も欲しかったので注文。空芯菜などと同じようにニンニクと醤油で味付け。

旗津鴨角海産店旗津鴨角海産店


茹で蟹(めす)
これが一番高いメニュー。オスとメスがあったが、卵を持っているメスにしてみた。殻をむくのがめんどくさいが味は最高。

台湾ビール(香郁芒果)
最初の一本は普通味だったが、2本目はマンゴー味に挑戦。味はまさしくマンゴー。アルコール度数が2.8%しかないので、ほとんどマンゴージュースのよう。冷蔵庫にはパイナップルビールもあったが、今回は遠慮しておいた。

全部で2050TWD、だいたい7600円。

高雄初日の夜、昼ご飯抜きで食べた夕食は大満足であった。


旗津鴨角海産店
高雄市旗津區廟前路22號
+886 7 571 6325
11:00~22:00






旗津からフェリーに乗り、MRT西子彎駅から美麗島駅に戻ってきた。

ちなみにMRTの美麗島駅は「世界で最も美しい駅」ランキングで2位に選ばれたことがある というステンドグラスが美しい駅である。

美麗島という名だけあってなかなか美しい。 

美麗島駅美麗島駅


駅からホテルまでの間に六合夜市がある。

六合夜市は中山一路から自立ニ路までの東西約300m、全138店と高雄最大の夜市で、夕方から店が開き始め、通りは歩行者天国になる。

旗津で結構お腹いっぱいになったつもりだったが、食べた時間が早かったので、何か少しつまんでからホテルに帰ろうということになった。

高雄らしく海鮮の屋台が多いのも特徴で、生牡蠣なんかも並んでいたが、さすがに旅の序盤であたるのもまずいので、ここはスルーしておいた。

六合夜市六合夜市


ぶらぶらとどこにしようか迷いながら歩いていると豚足や東坡肉が並んだ屋台があった。

さっきは海鮮だったので、ここは肉をいっときたい。

屋台の裏側は店になっていて、座って食べられるスペースもある。肉以外のメニューもいろいろあるし、ここに決める。

紅燈籠 高雄紅燈籠 高雄


紅燈籠?

メニューに紅燈籠とあり、意味は赤い提灯、祭りで上げるランタンのことのようであるが、これが本当の店名かどうかはわからない。


いただいたのは次の3品。

紅燈龍紅燈龍


左:東坡肉
店頭に台北の故宮博物院に置いてるような豚の角煮があったので、ついつい食べてみたくなったが、実際には薄切りにされて出てきた。ここは塊の方がよかったかもしれない。

右:小籠包
ぷるぷるの皮におきまりの熱々スープ。1人前12個。3人だからいいけど、一人なら大変だ。

紅燈龍


酸辣湯麺
酸っぱくて、辛いスープの麺。小麦粉の麺を選んだが、米の麺や太さを選べる。100TWD。


入口近くのテーブルで食べていると、隣に日本人の夫婦が座った。

聞くと私たちと同じ今日高雄に着いたそうで、これから高雄の観光をしていくらしい。台北だけでなく、地方にもどんどん日本人が進出しているのが実感できる。