FC2ブログ
成都は、2010年にユネスコ 世界の美食の都 としてアジアで初登録されている。

今回の旅も 「楽山の大仏」 と並んで楽しみだったのが 「食」 で、中でもぜひ食べてみたい、行ってみたいと思っていたのが、

陳麻婆豆腐店

「陳麻婆豆腐店」 は市内にいくつか支店があり、ホテルから一番近かったのが、唐宋美食街というフードコート内にある店。

ちなみに東京や名古屋にも 「陳麻婆豆腐店」 はあるのだが、食べ比べた人の話では味はかなり違うらしい。

陳麻婆豆腐陳麻婆豆腐


「陳麻婆豆腐店」 は国によって指定された 「中華老舗」 のうちの一軒で、清時代1862年に成都郊外の万福橋で開業。作った陳さんの顔に痘痕があったので 『陳麻婆豆腐』 と名づけられたとのこと。

ちなみに勘違いしている人が多いのだが、

この陳さんと陳健民・健一氏とは関係がない。


時間は夕方6時過ぎ、客入りはまばらで、私たちは真ん中辺りのテーブル席に着いた。

陳麻婆豆腐陳麻婆豆腐


まずはビールをいただきながら、じっくりとメニューを見る。メニューは写真付きなので、分かりやすい。

麻婆豆腐を注文するのは当然として、それ以外を何にするか。よくある中華料理店にくらべるとメニュー数はそんなに多くない。

周りの地元民を見ても、麻婆豆腐と後いくつか一品を注文して食事を楽しんでいる。


ということで、私たちがいただいたのがこちら。

陳麻婆豆腐陳麻婆豆腐


左:陳麻婆豆腐
本場の麻婆豆腐は油が多めで、かなり刺激的な辛味と痺れであった。特に花椒の痺れが日本の中華料理店でいただくものとぜんぜん違った。(辛さ5・痺れ7)

土鍋で出てくるので熱々なのがまたいい。白飯は何も言わなくても出たが、麻婆豆腐には欠かせない。東京などの支店で食べたことがないから何ともいえないが、これが本場の味ということでしっかりと舌に記憶しておこう。

右:夫婦肺片
薄切りにした牛のハツに麻、辣、香のタレをかけた冷菜。脂っこいけれどもさっぱりとした味。成都ではポピュラーだが、日本ではあまりない料理。(辛さ3・痺れ2)

陳麻婆豆腐陳麻婆豆腐


左:伝統担担面
成都に来てはじめての坦々麺。本場の坦々麺は汁がないとは聞いていたが、日本の汁なし坦々麺ともまた違って、まぜそばのような料理であった。(辛さ3・痺れ5)

右:芹菜炒豆干
セロリと押し豆腐の塩炒め。しゃきしゃきのセロリがさっぱりとした味わい。(辛さ1・痺れ0)


念願だった本場の麻婆豆腐がいただけて大満足であった。レジ近くにレトルトの麻婆豆腐が置いてあったので、土産にいくつか買って帰った。


陳麻婆豆腐店
中国成都锦江区总府路29号







烏尤寺を出て、ずんずん山を下っていくと南出口に出た。

バス停があるようだが、バスはない。辺りは閑散としていて広い駐車場に1,2台車が停まっているだけであった。

これはまずい。

何とかしてここを出て、できることならダイレクトに遊覧船乗り場まで行きたい。

駐車場の端に一台の3輪が停まっていた。

こちらから声をかけて、「遊覧船乗り場まで行きたい」 とデジカメの写真を見せながら言うと、おっさんは駐車場に停まっていた一台の車に声をかけた。

やってきた運転手が言うには 「25元」 で連れて行くとのこと。

白タク、というか、近所のおっさんというか、とにかく25元で遊覧船乗り場まで行ってやろう、ということである。

25元はちょっと高いと思ったが、まわりに車はないし、ここから歩くのもかなりありそうだし、ここはねぎらずに乗ることにした。

楽山楽山


実際乗ってみるとけっこうな距離であった、途中で橋を何度も渡り、もしかして遠回りしているのではないかと疑ってもみたが、それなら、最初に25元と値段を言うわけがない。

あとで地図で確認すると南出口から遊覧船乗り場までは車だとぐるっと回らなければならない道のりで、10分ぐらいは乗ったのである。


チケット売り場に客はほとんどいなかった。

楽山大仏 フェリー楽山大仏 フェリー


チケットを買い、船に乗り込むと、1階の椅子席はほぼ埋まっていたが、2階のデッキには誰もいなかった。


客がある程度埋まってから運行するのだろう、20分ぐらい待って、船は出航した。

川から見る大仏はまた違った姿を見せていた。

もともと船の安全を守るために作られた大仏である、

船から見るのが本来であろう。


少し微笑んだような穏やかな表情に、私たちのこの一年の安全を祈るのであった。

楽山大仏楽山大仏


八仙洞のバス亭から13番のバスに乗って、肖壩旅游バスターミナルまで市バスで移動。

ここから、成都へバスで帰ろうとしたら、一人のおっさんが声をかけてきた。

「一人70元、3人で210元でどうだ。」

いわゆる白タクである。バス代よりも少し高いが、バスの発車を待つ時間を節約できるとか、直接目的地まで行けるとか、メリットもある。

とりあえず210元を200元に値切って乗ることにした。

バスをタクシーにしたら、早く着くだろうと思っていたのだが、運転手は常にスマホを操作しており、途中、荷物を載せたり、もう一人(こっちは3人だから、これで満員) 乗せたりしてなかなか成都に向けて走り出さない。

荷物は荷物で料金を取るのだろう、人は一人でも多く乗せた方が儲かる。スマホを使えば効率よく稼げるのであろう。

今、日本でも中国人の白タクが問題になっているが、なるほどこういうことか、と納得したのであった。

高速に乗るまでは時間がかかったが、乗ってからは速かった。バスよりも断然スピードを上げて走る。なるべく早く成都に着いたら、帰りも人を乗せて、もう一儲けできる。

この商売が中国で合法なのか、違法なのかはわからないが、中国人の商才にはかなわない。


楽山を出て2時間、私たちは成都に戻ってきたのであった。







漁村を出てしばらく歩くと1800年以上前、後漢時代の岩窟墳墓が連なる 麻浩崖墓がある。

崖にいくつも墳墓の入り口が並んで、発見時の様子を再現したらしい内部が柵越しに見られる。

小さな展示館もあり、西王母像や踊る人などを象った俑 (人や動物の形をした副葬品) も見ることができる。

麻浩崖墓 楽山麻浩崖墓 楽山


そこを過ぎると橋があり、渡ったところが島になっている。その奥の階段を10分ほど登ったところに烏尤寺がある。

烏尤寺は烏憂山頂にある1000年以上の歴史を持つ仏教寺院である。

頂上まで登って寺に着くと、足ががくがくとしてもう筋トレ状態。明日はきっと筋肉痛 間違いなしである。


しかし、ここからの眺めがすばらしかった。眼下に流れる清明川と閔江、その向こうには高層ビルが並び立つ新市街が見える。

烏尤寺烏尤寺


それ以上に羅漢堂が私の興味を引いた。

堂内には500もの羅漢塑像があり、おそらく代々の著名なお坊さんだろう。


この中から特に私が気に入った像をいくつか紹介したい。

seito[462]


ハンカチからハト出しますよ~


seito[469]


わしは肩からカエル出すで~


seito[468]


わしなんか頭から蛇や~


seito[483]


わしは腹から仏や~

いいね~


seito[481]


あんたが一番!!


seito[460]


あちゃ~ やられた~


seito[485]


まあ、みんなで飲もうや


seito[492]


会費は5円


seito[459]


いいね~



本当はもっとたくさんいるが、これぐらいにしておく。

気になる人はぜひ行って、自分の目で確かめてほしいと思う。






大仏を頭から足元までじっくり見学して、出口に向かう。

左足の左側にある岩をくりぬいた細いトンネルを抜けて、前の人に続いて歩いていくと、どんどん大仏から離れていく。

いや、離れていくこと自体はいいのだが、また、山を登っていくではないか。

なぜにせっかく降りてきたのにまた登らなければならないのか、と 思いながら歩いていると、今度は降りていく。

楽山大仏楽山大仏


登って降りて、また登って降りる・・・

人生を見ているかのようだ・・・ってか。

下りきったところで、少し古びた感じの食堂街にでた。土産物を売っている店もあるので、観光客を相手にしているだろう。

ちょうどお昼前、少し疲れてきたところでもあったので、ここで昼食をとることにする。

名山飯店 楽山名山飯店 楽山


麻浩漁村

「地球の歩き方」 には “南門から出て、漁村という伝統レストラン街を通って、麻浩崖墓、烏尤寺と回れる” と1行だけ紹介されている。

この日は閑散期だったのか、それとも もともとこんな風なのか、客はほとんどない。

ニコニコとしたおばちゃんが、村の入口からずっと付いてきて、自分の店に連れて行こうとする。

「いやいや、付いてきたからっちゅうて、行くわけないやん」 と思っていたが、どの店もだいたい同じよう感じだったので、結局そのおばちゃんの店に入る。

店の前にたらいが置いてあり、鯉やなまず、ザリガニなどの生きた川魚が入れてある。他の店にはサンショウウオや亀もいたが、ここにはいなかった。

名山飯店 楽山名山飯店 楽山


とりあえず、英語のメニューでロブスターと訳されているザリガニの炒め物と、嫁さんが食べたいと言った豆花を注文。私はもちろんビール。

すると、今度は旦那さんが来てやたらとたらいの魚を勧めてくる。

メニューを見てもこの店 (この地域の) おすすめと書いてある。500g 80元 と書かれているが、これはきっと一尾を調理するのだろう。

鯉って一尾 何g ぐらいだったっけ?

しかし、名物といわれれば気になってしまう性分である。

ここは思い切って注文したい。そう決めるとおっちゃんの表情が緩んだ。

麻浩漁村名山飯店 楽山


「私が一番小さいの」 と言うと、昔風の天秤秤を持ってきて目の前で鯉の重さを量る。

1.2kg、192元 (約3500円ぐらい)、なかなかの贅沢である。

おっちゃんも喜ぶはずである。

しかし、この鯉が本当にうまかった。

名山飯店 楽山名山飯店 楽山


清蒸で調理してもらったのだが、醬油ベースのあっさりとした味付け、身は白身で柔らかく、ゼラチン質の皮もとろとろ。少し生姜が効いているのもまたいい。(辛味0・シビレ0)

ぜひ、楽山に来る予定の人には思い切って注文してほしいと思う。

ザリガニは殻が固いので剥いて食べる。身は少ないが、ピリッとした味付けと海老の甘味とあいまってこれも美味であった。(辛味3・シビレ0)

名山飯店 楽山名山飯店 楽山


豆花は台湾などで食べた蜜をかけたデザート的なものをイメージしていたのだが、ここは四川、辛味ダレをつけて食べるものだった。(辛味2・シビレ1)

ビールを飲み干した後、中国らしい酒を、と追加したのが、写真右の泡酒。泡の意味がわからないが、アルコール度数の高い白酒であった。体が温まる。

少し休憩もできて、さあ、次の目的地に向かって歩き出すことにする。







バスは川沿いの停留所に着いた。公園みたいなところで周りには何もない。

一人の中国人がやってきて、大声で何か言ってくるが、何を言っているのかよくわからない。ただ、そのジェスチャーから 「この車に乗れ」 と言っているようだ。

一人3元と言うので、9元払い、さっきのワゴンよりもさらに小さなワゴン車に乗り換えたら、まもなく出発した。

途中、楽山大仏と書かれた大きな門を通り過ぎたときはいやな予感がしたが、そこから3分ほど走って、別の門の前で降ろされた。

入場口でチケットを買おうとすると170元だと言う。「地球の歩き方」 に乗っている値段よりずいぶん高いので、よくよく聞くと、楽山大仏と “東方仏都” という よくわからない何かとのセット券であった。(東方仏都は最近作られた仏教テーマパークらしい)

東方仏都東方仏都


私が 「大仏だけでいい」 と言うと90元と一気に下がった。そして、チケット売り場のおばちゃんはこう言った。

「大仏の入口はここから1キロほど戻ったところにある」

私は一瞬 耳を疑った、しかし、事態はすぐに飲み込めた。さっき通り過ぎた門が楽山大仏の入口だったのだ。

結局、よくわからんまま乗ったあのワゴンは 東方仏都 の入口まで運んでくれる車で、大仏はバスを降りたところから歩けたのである。

何という失態。

私としたことが、よく考えずに車に乗ったせいで、また車で来た道を戻らなければならないことになってしまった。

仕方がないので、15分歩いて戻ると、そこに30分前に見た覚えのある楽山大仏と書かれた門があったのである。

入口でさっき買ったチケットを見せて、山に登っていく。

途中、郭沫若という日本にもゆかりのある四川の偉人の記念館を見ながら、さらに登っていくと凌雲寺に出た。

凌雲寺凌雲寺


ここは大仏寺とも呼ばれる禅宗寺院で、見所の一つである。

凌雲寺と書かれた扁額が掛かる朱塗りの建物から入ると、正面には布袋様が鎮座されており、左右には金色に輝仁王像が私たちを見下ろしていた。

なかなかの迫力である。

線香の煙が立つ大雄宝殿で参拝をして凌雲寺を抜ける

・・・と、大仏の頭が ひょっこり登場。

楽山大仏


あまりに突然だったので驚いたが、まぎれもなく大仏の頭である。

ネットなどで調べると、人が多いときには大仏が見えるところまで何時間もかかるとあったが、この日は空いていたようだ。

1月2日という日が中国人にとってどんな日なのかわかっていなかったので、すごく混むか、がらがらかどちらかだと思っていたのだが、後者のようでラッキーである。

大仏の頭でしばらく写真を撮って、脇にある階段をゆっくりと下っていく。ここが、人一人が通れるぐらいの狭い道で前に人に続いてゆっくりと下りていく。

その間いくつか撮影スポットがあって、中間辺りからは大仏の全体像が見える。

楽山大仏


高さ71m、頭部だけで14.7m、そのほか、指が8.3m、足の長さが11m、幅が9mで、足の上には100人ぐらい座れるらしい。

奈良の大仏が16mなので、その大きさは圧倒的である。

息子は鎌倉の大仏に連れて行ったとき、見た瞬間 「小っさ」 と言ったが、さすがに今回は 「でかい」 と言っていた。

足元まで降りたらある程度広いスペースになっていて、下から大仏を見上げる格好になる。

楽山大仏楽山大仏


初めは頭の大きな大仏だと思っていたが、下から見上げると頭が小さく見える。タージマハルが見上げたときバランスがよくなるよう計算されているのと同じ手法である。

そういえば奈良の大仏もそうだったはずだ。

しかし、この大仏はあまりに巨大すぎて下からだと9頭身のモデルのようにも見える。

船の安全を願って作られたのだから、川から見るのがいいのだろう。

後で観光遊覧船にも乗ってみようと思う。


P.S. 最後に、せっかくなので、楽山大仏の写真をアップしておきたい。

楽山大仏楽山大仏楽山大仏
楽山大仏楽山大仏楽山大仏
楽山大仏楽山大仏楽山大仏